電波の差

周波数?バンドとは?モバイルルーター端末の繋がりやすさここで決まる

スマホやモバイルルーターなど、機種端末によって繋がるスピードが異なるのはなぜでしょうか。

一言で言えば、スペックの差ですが、その「差」はどうやって生まれるのか、ふと疑問に感じたのでリサーチした結果をご紹介します。

 

モバイルルーターの電波の差とは?

現在様々なプロバイダーからモバイルルーターが発売されていますが、繋がりやすさに差があるのでしょうか?

それは利用している周波数によって特徴が異なるからです。

まずは、次の表を見てください。

以下は3大キャリア、WiMAXが利用している電波帯とバンド(周波数帯)の一覧です。

 

電波帯/キャリアSoftbankNTTdocomoKDDI(au)WiMAX
700MHz/バンド28
800MHz/バンド26-18
800MHz/バンド19
900MHz/バンド8
1.5GHz/バンド11
1.5GHz/バンド21
1.7GHz/バンド3
2.0GHz/バンド1
2.5GHz/バンド41

バンド(周波数帯)とその特徴

バンド(周波数帯)とは、簡単にいうと電波の通り道のようなものです。

バンド数によってそれぞれ特徴があります。表を見るとわかるように、3大キャリアは複数のバンドを利用しており、都心部、山間部、人口が少ない(人口が密集していない)エリアにもきちんと電波が届くように工夫されています。

周波数が高ければ高い程通信容量が多く、大容量のデータも高速通信が可能です。しかし、弱点として、電波が届く範囲が短いのが特徴です。

例えばバンド1は3大キャリア全てが利用している周波数帯で人口密度の高いエリアを中心に敷かれています。

バンド41は高周波数帯のため、高速通信が可能で、人口密度が高い都心を中心に多くの電波基地局を建てているため、弱点である電波の短さをカバーしています。

バンド3やバンド21、バンド11はLTE限定で、LTEの高速性を最大限に活かせる周波数帯、下り最大150Mbpsです。日本独自の周波数帯のため、海外ではほぼ対応できない特徴を持っています。

その他、「プラチナバンド」や「FOMAプラス」と呼ばれるのはバンド18や6、新たに携帯電話ように許可された700MHz帯のバンド28などがあります。

電場が長く、広範囲にわたり対応できる特徴を持っているため、地方によく使われています。

また、これらの電波は建物や障害物を回り込む特徴を持っているため、地下や高層ビルであっても繋がりやすいです。

一方、WiMAXが利用しているバンド41はご覧の様に高い周波数帯のため、高速通信が可能です。また、WiMAXを中心ん利用しているため、回線が混雑することも少なく、災害時などでも使いやすいです。(年々3大キャリアも進出している周波数帯のため、いずれは混雑する可能性も高くなります。)

ただし、先述したように電波が短いため、人口密度が高い都心部では基地局が多いため良いのですが、都心部から離れたエリアには弱いです。

更に、高い周波数帯は直線的に届く特徴を持っており、建物の影響を受けやすいため、都心部であっても繋がりにくい、遅い現象がみられます(以前よりは解消されつつありますが・・・)

周波数やバンドの違いを理解した上で、モバイルルーターの契約を検討している方に、参考までに当サイトでも紹介しているものを挙げてみましょう。

ソフトバンクの回線を利用しているモバイルルーター

ソフトバンクの回線を利用しているモバイルルーター、いわゆる「ポケットワイファイ」と呼ばれるサービスです。

昔はソフトバンク自体で契約するものや、Y!mobileが主となっていましたが、現在では、その回線を利用して様々なプロバイダーからリリースされています。

STAR WIFI(スターワイファイ)

STARWIFI 大容量

まずは、月額利用料は永久に定額、月に100~120GBほど使えて3680円(契約の際にクーポン利用した場合)のSTAR WIFI(スターワイファイ)。

STAR WIFI(スターワイファイ)はソフトバンクの回線を利用しているポケットワイファイです。つまり、ソフトバンクのスマホの繋がる範囲や速度が近いということです。

2019年10月31日時点では、STAR WIFI(スターワイファイ)で利用できるポケットワイファイの端末は以下の3つです。

STAR WIFIの端末とスペック

 

STAR WIFI 端末

 

端末のモデル601HW602HWFS030W
通信速度(4G)下り最大612Mbps / 上り最大13Mbps
通信速度(4G LTE)下り最大350Mbps / 上り最大37.5Mbps
通信速度(LTE 3G)受信時最大 150Mbps/送信時最大 50Mbps

ご覧の様に、「6O1HW」「602HW」は良いですが、これらと比較すると、「FS030W」は若干物足りなく感じるでしょう。

 

その他、STAR WIFIに関する詳細は公式ホームページにて紹介しています。

 

 

MUGEN WIFI(ムゲンワイファイ)

無限ワイファイ

続いてはMUGEN WIFI(ムゲンワイファイ)。

もちろんこちらもソフトバンクの回線を利用しているポケットワイファイです。

MUGEN WIFIはその名の通り、月のデータ通信量(容量)無制限でしかも格安といま注目のポケットワイファイです。

また、国内だけでなく海外でもそのまま使える特徴を持っています。(海外利用の場合は日額制)

ムゲンワイファイの端末とスペック

無限ワイファイ 端末

ムゲンワイファイは料金プランによって利用できる端末が異なる仕組みです。

翻訳機能、充電器機能(端末自体が充電器として使用できる)がついたアドバンスプランでは「G4」を、国内外で利用できる格安プランでは「U2s」です。

それぞれのスペックは以下の表にてご確認ください。

 

端末G2U2s
対応プランアドバンスプラン国内外格安プラン
下り最大150Mbps
上り最大50Mbps
利用している回線Softbankの4G LTE(国内の場合)
周波数バンドLTE-FDD Band:1/2/3/4/5/7/8/9/12/13/17/18/19/20/26/28
LTE-TDD Band:34/38/39/40/41(120M)
WCDMA Band:1/2/4/5/8 GSM:850/900/1800/1900 MHz

 

 

3大キャリアの回線を利用する良いとこ取り!どんなときもワイファイ

2019年後半にサービスが開始されたCMでもおなじみのどんなときもワイファイ。

これまでに挙げたSTAR WIFIや無限ワイファイが利用しているソフトバンク回線だけでなく、エリアに応じてdocomoやauの回線を自動で切り替えるクラウドSIMを採用しています。

つまり、エリアに応じて最適な回線を利用してインターネット通信を行うことができるということです。

また、月額利用料も格安で、月のデータ通信量の制限は定められていないためまさに良いとこ取りのモバイルルーターです。

どんなときもワイファイの端末とスペック

どんなときもワイファイ 端末

どんなときもワイファイの端末も無限ワイファイと同じ「U2s」です。

スペックは同じですので、省略します。

 

 

ポケットワイファイを選ぶメリット

これまでに解説した周波数帯(バンド)の特徴、対応エリアのことを理解するとわかるように、現在日本で展開しているモバイルルーターのサービス、ポケットワイファイとWiMAXでは、ポケットワイファイの方が対エリアも広く、安定していおり、地下や建物の奥でも繋がりやすいメリットがあります。

WiMAXのメリットである通信速度の速さがありますが、正直な話、各サービスの実際の下りの速度はさほど変わりませんし、20~30Mbpsあれば十分です。

WiMAXの速度に関するツイート

以下のように理論値では下り最大1.2Mbpsや612Mbpsの端末もありますが、実際の速度は時間帯によってもこのような状態になります。

 

 

STAR WIFIの速度に関するツイート

無限ワイファイのツイート速度に関するツイートは見つけれませんでした汗。

モバイルルーターの端末の選び方

これまで数々のモバイルルーターの記事を書いてきましたが、今回解説した内容含め、よほど端末が古い機種以外は、ソフトバンク回線を利用しているポケットワイファイの方が、総合しておすすめです。

 

kamishin
kamishin

地下や建物の奥、都心部以外のエリアでの速度が遅かったり、繋がりにくかったりするより、「安定」が選ぶ最優先基準だと僕は思っています。